「 書評(た行) 」 一覧

『太陽の塔』(森見登美彦)_書評という名の読書感想文

『太陽の塔』森見 登美彦 新潮文庫 2018年6月5日27刷 私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし

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『ただしくないひと、桜井さん』(滝田愛美)_書評という名の読書感想文

『ただしくないひと、桜井さん』滝田 愛美 新潮文庫 2020年5月1日発行 滝田さんの小説は、怖い。怖くて、とても誠実だ。 - 彩瀬まる 悪いと思いながら少女は母を蹴る。性欲の

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『冬雷』(遠田潤子)_書評という名の読書感想文

『冬雷』遠田 潤子 創元推理文庫 2020年4月30日初版 因習に縛られた港町。12年前、名家を襲った失踪事件。事件で全てを失った青年が辿り着いた、悲劇の真相とは? 人間ドラマの名手

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『逃亡者』(中村文則)_山峰健次という男。その存在の意味

『逃亡者』中村 文則 幻冬舎 2020年4月15日第1刷 「一週間後、君が生きている確率は4%だ」突如始まった逃亡の日々。男は、潜伏キリシタンの末裔に育てられた。 「君が最もな

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『テミスの剣』(中山七里)_テミスの剣。ネメシスの使者

『テミスの剣』中山 七里 文春文庫 2017年3月10日第1刷 昭和五十九年、台風の夜。埼玉県浦和市で不動産会社経営の夫婦が殺された。浦和署の若手刑事・渡瀬は、ベテラン刑事の鳴海とコ

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『ダブル』(永井するみ)_極上のサスペンスは日常から生まれる

『ダブル』永井 するみ 双葉文庫 2020年2月15日第1刷 被害者女性の特異な容貌から世間の注目を浴びた轢き逃げ事件、痴漢の容疑をかけられた男性の転落死、老人が飲んだ薬物入り缶コー

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『タイガー理髪店心中』(小暮夕紀子)_わたしの血は、よもや青くなってはないだろうな。

『タイガー理髪店心中』小暮 夕紀子 朝日新聞出版 2020年1月30日第1刷 穏やかだった妻の目に殺意が兆し、夫はつかの間、妻の死を思う。 のどかな田舎町で変転する老夫婦の過去と行く

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『ツタよ、ツタ』(大島真寿美)_書評という名の読書感想文

『ツタよ、ツタ』大島 真寿美 小学館文庫 2019年12月11日初版 (注) 小説では、芙沙子を 「千紗子」 と、ツルを 「ツタ」 としています。 さて、この 『ツタよ、ツタ』

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『翼がなくても』(中山七里)_ミステリーの先にある感動をあなたに

『翼がなくても』中山 七里 双葉文庫 2019年12月15日第1刷 陸上200m走でオリンピックを狙うアスリート・市ノ瀬沙良を悲劇が襲った。交通事故に巻きこまれ、左足を切断したのだ。

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『桃源』(黒川博行)_「な、勤ちゃん、刑事稼業は上司より相棒や」

『桃源』黒川 博行 集英社 2019年11月30日第1刷 沖縄の互助組織、模合 (もあい)。グループで毎月集まって金を出し合い、欲しい人間から順に落札するこの制度で集めた、仲間の金六

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『つけびの村』(高橋ユキ)_最近話題の一冊NO.1

『つけびの村』高橋 ユキ 晶文社 2019年10月30日4刷 つけびして 煙り喜ぶ 田舎者 - 2013年の夏、わずか12人が暮らす山口県の集落で、一夜にして5人の村人が殺害された。

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『たそがれどきに見つけたもの』(朝倉かすみ)_書評という名の読書感想文

『たそがれどきに見つけたもの』朝倉 かすみ 講談社文庫 2019年10月16日第1刷 (第一話) たそがれどきに見つけたもの 海野伊智子と別れたあと、割り算をした。人生八十年とし

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『罪の轍』(奥田英朗)_書評という名の読書感想文

『罪の轍』奥田 英朗 新潮社 2019年8月20日発行 奥田英朗の新刊 『罪の轍』 を読みました。物語は北海道の北西部、稚内に近い日本海に浮かぶ二つある島の一つ、礼文島から始まります。

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『ちょっと今から人生かえてくる』(北川恵海)_書評という名の読書感想文

『ちょっと今から人生かえてくる』北川 恵海 メディアワークス文庫 2019年7月25日初版 かつてブラック企業に勤めボロボロになったものの、謎の男ヤマモトと出会ったことで本来の自分

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『図書室』(岸政彦)_書評という名の読書感想文

『図書室』岸 政彦 新潮社 2019年6月25日発行 あの冬の日、大阪・淀川の岸辺で、私たちは世界の終わりに立ち会った。 定職も貯金もある。一人暮らしだけど不満はない。思い出され

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『揺籠のアディポクル』(市川憂人)_書評という名の読書感想文

『揺籠のアディポクル』市川 憂人 講談社文庫 2024年3月15日

『海神 (わだつみ)』(染井為人)_書評という名の読書感想文

『海神 (わだつみ)』染井 為人 光文社文庫 2024年2月20日

『百年と一日』(柴崎友香)_書評という名の読書感想文

『百年と一日』柴崎 友香 ちくま文庫 2024年3月10日 第1刷発

『燕は戻ってこない』(桐野夏生)_書評という名の読書感想文

『燕は戻ってこない』桐野 夏生 集英社文庫 2024年3月25日 第

『羊は安らかに草を食み』(宇佐美まこと)_書評という名の読書感想文

『羊は安らかに草を食み』宇佐美 まこと 祥伝社文庫 2024年3月2

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