『まぐだら屋のマリア』(原田マハ)_書評という名の読書感想文
2015/10/13 | 『まぐだら屋のマリア』(原田マハ), 作家別(は行), 原田マハ, 書評(ま行)
『まぐだら屋のマリア』原田 マハ 幻冬舎文庫 2014年2月10日初版 〈尽果〉バス停近くの定食屋「まぐだら屋」。様々な傷を負った人間が、集まってくる。左手の薬指がすっぱり切り落とされている謎め
『空中庭園』(角田光代)_書評という名の読書感想文
2015/10/09 | 『空中庭園』(角田光代), 作家別(か行), 書評(か行), 角田光代
『空中庭園』角田 光代 文春文庫 2005年7月10日第一刷 郊外のダンチで暮らす京橋家のモットーは「何ごともつつみかくさず」。でも、本当はみんなが秘密を持っており、それぞれが違う方向へ。異質で
『鬼の跫音』(道尾秀介)_書評という名の読書感想文
2015/10/07 | 『鬼の跫音』(道尾秀介), 作家別(ま行), 書評(あ行), 道尾秀介
『鬼の跫音』道尾 秀介 角川 書店 2009年1月31日初版 刑務所で作られた椅子に奇妙な文章が彫られていた。家族を惨殺した猟奇殺人犯が残した不可解な単語は哀しい事件の真相を示しており・・・(「
『ポトスライムの舟』(津村記久子)_書評という名の読書感想文
2015/10/06 | 『ポトスライムの舟』(津村記久子), 作家別(た行), 書評(は行), 津村記久子
『ポトスライムの舟』津村 記久子 講談社 2009年2月2日第一刷 お金がなくても、思いっきり無理をしなくても、夢は毎日育ててゆける。契約社員ナガセ29歳。彼女の目標は、自分の年収と同じ世界一周
『合意情死 がふいしんぢゆう』(岩井志麻子)_書評という名の読書感想文
2015/10/05 | 『合意情死 がふいしんぢゅう』(岩井志麻子), 作家別(あ行), 岩井志麻子, 書評(か行)
『合意情死 がふいしんぢゆう』岩井 志麻子 角川書店 2002年4月30日初版 「熊」とあだ名される、いかつい容貌と体格の巡査。見かけによらず心優しく気弱な彼が、気の強い女房の目を盗んで、つかの
『幸福な食卓』(瀬尾まいこ)_書評という名の読書感想文
2015/10/02 | 『幸福な食卓』(瀬尾まいこ), 作家別(さ行), 書評(か行), 瀬尾まいこ
『幸福な食卓』瀬尾 まいこ 講談社 2004年11月19日第一刷 買ってはみたものの、まったく手に取らないままで10年が経ちました。今さら読む気になるとは思いもしなかったのですが、どういうわけ
『すべて真夜中の恋人たち』(川上未映子)_書評という名の読書感想文
2015/09/30 | 『すべて真夜中の恋人たち』(川上未映子), 作家別(か行), 川上未映子, 書評(さ行)
『すべて真夜中の恋人たち』川上 未映子 講談社文庫 2014年10月15日第一刷 わたしは三束さんのことがすきだった。たぶん、はじめて会ったときからわたしは三束さんのことがすきだった。そうはっき
『月と蟹』(道尾秀介)_書評という名の読書感想文
2015/09/29 | 『月と蟹』(道尾秀介), 作家別(ま行), 書評(た行), 道尾秀介
『月と蟹』道尾 秀介 文春文庫 2013年7月10日第一刷 海辺の町、小学生の慎一と春也はヤドカリを神様に見立てた願い事遊びを考え出す。無邪気な儀式ごっこはいつしか切実な祈りに変わり、母のない少
『妖談』(車谷長吉)_書評という名の読書感想文
2015/09/28 | 『妖談』(車谷長吉), 作家別(か行), 書評(や行), 車谷長吉
『妖談』車谷 長吉 文春文庫 2013年7月10日第一刷 ずっとそうなのです。なぜこの人の書く小説が気になるのだろう。何が知りたくて、この人の本を手に取ってしまうのか。この人の本に自分は何を期
『地下の鳩』(西加奈子)_書評という名の読書感想文
2015/09/25 | 『地下の鳩』(西加奈子), 作家別(な行), 書評(た行), 西加奈子
『地下の鳩』西 加奈子 文春文庫 2014年6月10日第一刷 大阪最大の繁華街、ミナミのキャバレーで働く「吉田」は、素人臭さの残るスナックのチーママ「みさを」に出会い、惹かれていく(「地下の鳩」
『相棒に気をつけろ』(逢坂剛)_書評という名の読書感想文
2015/09/24 | 『相棒に気をつけろ』(逢坂剛), 作家別(あ行), 書評(あ行), 逢坂剛
『相棒に気をつけろ』逢坂 剛 集英社文庫 2015年9月25日第一刷 世間師【せけんし】- 世情に通じて、巧みに世渡りする人。世なれて悪賢い人。(「広辞苑」第六版)訪問販売の傍らで、あくどい商売
『ビタミンF』(重松清)_書評という名の読書感想文
2015/09/23 | 『ビタミンF』(重松清), 作家別(さ行), 書評(は行), 重松清
『ビタミンF』重松 清 新潮社 2000年8月20日発行 炭水化物やタンパク質やカルシウムのような小説があるのなら、ひとの心にビタミンのようにはたらく小説があったっていい。そんな思いを込めて、七
『センセイの鞄』(川上弘美)_書評という名の読書感想文
2015/09/22 | 『センセイの鞄』(川上弘美), 作家別(か行), 川上弘美, 書評(さ行)
『センセイの鞄』川上 弘美 平凡社 2001年6月25日初版第一刷 ひとり通いの居酒屋で37歳のツキコさんがたまさか隣あったご老体は、学生時代の国語の恩師だった。カウンターでぽつりぽつりと交わす
『乳と卵』(川上未映子)_書評という名の読書感想文
2015/09/18 | 『乳と卵』(川上未映子), 作家別(か行), 川上未映子, 書評(た行)
『乳と卵』川上 未映子 文春文庫 2010年9月10日第一刷 娘の緑子を連れて大阪から上京したきた姉でホステスの巻子。巻子は豊胸手術を受けることに取り憑かれている。緑子は言葉を発することを拒否し