『サンティアゴの東 渋谷の西』(瀧羽麻子)_書評という名の読書感想文

『サンティアゴの東 渋谷の西』瀧羽 麻子 講談社文庫 2019年5月15日第1刷

サンティアゴの東 渋谷の西 (講談社文庫)

人生に迷っている時に、サンティアゴで再会した初恋の人。家族について何も話してくれない婚約者の両親に初めて会いに、青森へ。上海に住む男性を訪ねてきたのは、何年も会っていない娘の恋人だった。世界の片隅で、日本の片隅で、今日も誰かが小さな運命の一瞬を迎えている。温かい感動が降り積もる、『うさぎパン』 の著者、初の短編集。(アマゾン内容紹介より)

小さい頃、芽衣子は嘘ばかりついていた。大人になっても仕事も恋愛も上手くいかない。チリに出張中、彼女は初恋の人と再会する - 「サンティアゴの雪
中学生の広海は、生まれ故郷が大嫌いだ。彼は島を出て本土に行った女性と出会うが、そいつはとんでもないやつだった - 「瀬戸内海の魔女
結婚して15年。ずっと一緒にいるものと思っていたが、妻に別の男ができた。最後に夫婦はもう一度、思い出の店を訪れようとする - 「渋谷で待つ
他に 「津軽のリュウニー」 「上海の仏蘭西料理店」 「アントワープの迷子」 の三作を含め六編を収録。

『サンティアゴの東 渋谷の西』 というタイトルを見て、すぐに私は村上春樹の 『国境の南、太陽の西』(1992年、講談社刊)を思い出しました。

そういえばその時も、(何だか粋で) 思わせぶりなタイトルに目を惹かれ、中身をよく確かめもせず購入したのでした。(もっとも当時私は村上春樹の書いたものなら手当たり次第に買っていたのですが・・・・)

ずいぶんと前になりますが、『うさぎパン』 を読んだことがあります。如何にも可愛げな表紙の文庫本でした。

何を血迷ったのか、それはまかり間違っても私のような中年男性が手に取るべき本ではありませんでした。若い人にこそ読まれるべき本でした。

今もそれはその通りだと思っています。書いてあることは至極真っ当なのですが、如何にも苦労知らずな人が書いたものに感じられ、以後、この人が書いたものは読まないと決めました。

そう決めたのにまた買ってしまったのは、偏にタイトルのせいです。内容がいいかどうかは正直よくわかりません。というか、ターゲットはやはり年頃のうら若き女性なのでしょう。歳を取った私にはどこか既視感がつきまとい、いまいち刺激に欠けるのでした。

この本を読んでみてください係数 80/100

サンティアゴの東 渋谷の西 (講談社文庫)

◆瀧羽 麻子
1981年兵庫県芦屋市生まれ。
京都大学経済学部卒業。

作品 「うさぎパン」「株式会社ネバーラ北関東支社」「白雪堂」「左京区七夕通り東入ル」「はれのち、ブーケ」「ふたり姉妹」他

関連記事

『夜に啼く鳥は』(千早茜)_書評という名の読書感想文

『夜に啼く鳥は』千早 茜 角川文庫 2019年5月25日初版 夜に啼く鳥は (角川文庫)

記事を読む

『殺人鬼フジコの衝動』(真梨幸子)_書評という名の読書感想文

『殺人鬼フジコの衝動』真梨 幸子 徳間文庫 2011年5月15日初版 殺人鬼フジコの衝動 (徳

記事を読む

『その日東京駅五時二十五分発』(西川美和)_書評という名の読書感想文

『その日東京駅五時二十五分発』西川 美和 新潮文庫 2015年1月1日発行 その日東京駅五時二

記事を読む

『続々・ヒーローズ (株)!!! 』(北川恵海)_仕事や人生に悩む若いあなたに

『続々・ヒーローズ (株)!!! 』北川 恵海 メディアワークス文庫 2019年12月25日初版

記事を読む

『さみしくなったら名前を呼んで』(山内マリコ)_書評という名の読書感想文

『さみしくなったら名前を呼んで』山内 マリコ 幻冬舎 2014年9月20日第一刷 さみしくなっ

記事を読む

『犬婿入り』(多和田葉子)_書評という名の読書感想文

『犬婿入り』多和田 葉子 講談社文庫 1998年10月15日第一刷 犬婿入り (講談社文庫) 多摩

記事を読む

『絶叫委員会』(穂村弘)_書評という名の読書感想文

『絶叫委員会』穂村 弘 ちくま文庫 2013年6月10日第一刷 絶叫委員会 (ちくま文庫)

記事を読む

『三面記事小説』(角田光代)_書評という名の読書感想文

『三面記事小説』角田 光代 文芸春秋 2007年9月30日第一刷 三面記事小説 (文春文庫)

記事を読む

『私のことならほっといて』(田中兆子)_書評という名の読書感想文

『私のことならほっといて』田中 兆子 新潮社 2019年6月20日発行 私のことならほっとい

記事を読む

『小説 学を喰らう虫』(北村守)_最近話題の一冊NO.2

『小説 学を喰らう虫』北村 守 現代書林 2019年11月20日初版 小説 学を喰らう虫

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

『あなたの本/Your Story 新装版』(誉田哲也)_書評という名の読書感想文

『あなたの本/Your Story 新装版』誉田 哲也 中公文庫 2

『プリズム』(貫井徳郎)_書評という名の読書感想文

『プリズム』貫井 徳郎 実業之日本社文庫 2022年8月9日初版第2

『自転しながら公転する』(山本文緒)_書評という名の読書感想文

『自転しながら公転する』山本 文緒 新潮文庫 2022年11月1日発

『呪い人形』(望月諒子)_書評という名の読書感想文

『呪い人形』望月 諒子 集英社文庫 2022年12月25日第1刷

『騒がしい楽園』(中山七里)_書評という名の読書感想文

『騒がしい楽園』中山 七里 朝日文庫 2022年12月30日第1刷発

→もっと見る

  • 3 にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
PAGE TOP ↑