「 書評(や行) 」 一覧
『ユリゴコロ』(沼田まほかる)_書評という名の読書感想文
2017/05/19 | 『ユリゴコロ』(沼田まほかる), 作家別(な行), 書評(や行), 沼田まほかる
『ユリゴコロ』沼田 まほかる 双葉文庫 2014年1月12日第一刷 ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題された4冊のノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。この一家の過去にいっ
『夜の谷を行く』(桐野夏生)_書評という名の読書感想文
2017/04/10 | 『夜の谷を行く』(桐野夏生), 作家別(か行), 書評(や行), 桐野夏生
『夜の谷を行く』桐野 夏生 文芸春秋 2017年3月30日第一刷 39年前、西田啓子はリンチ殺人の舞台となった連合赤軍の山岳ベースから脱走した。5年余の服役を経て、いまは一人で静かに過ごしている。だ
『雪の鉄樹』(遠田潤子)_書評という名の読書感想文
2016/12/30 | 『雪の鉄樹』(遠田潤子), 作家別(た行), 書評(や行), 遠田潤子
『雪の鉄樹』遠田 潤子 光文社文庫 2016年4月20日初版 母は失踪。女の出入りが激しい「たらしの家」で祖父と父に育てられた庭師の雅雪は、両親を失った少年、遼平の世話をしてきた。しかし遼平の祖母は
『四とそれ以上の国』(いしいしんじ)_書評という名の読書感想文
2016/12/18 | 『四とそれ以上の国』(いしいしんじ), いしいしんじ, 作家別(あ行), 書評(や行)
『四とそれ以上の国』いしい しんじ 文春文庫 2012年4月10日第一刷 高松の親戚にひきとられたきょうだいの一人が人形浄瑠璃に魅せられる。塩祭りの夜にきょうだいたちに何かが起こる。(「塩」)列車の
『夜葬』(最東対地)_書評という名の読書感想文
2016/11/18 | 『夜葬』(最東対地), 作家別(さ行), 書評(や行), 最東対地
『夜葬』最東 対地 角川ホラー文庫 2016年10月25日初版 ある山間の寒村に伝わる風習。この村では、死者からくりぬいた顔を地蔵にはめこんで弔う。くりぬかれた穴には白米を盛り、親族で食べわけるとい
『妖怪アパートの幽雅な日常 ① 』(香月日輪)_書評という名の読書感想文
2016/11/14 | 『妖怪アパートの幽雅な日常 ① 』(香月日輪), 作家別(か行), 書評(や行), 香月日輪
『妖怪アパートの幽雅な日常 ① 』香月 日輪 講談社文庫 2008年10月15日第一刷 共同浴場は地下洞窟にこんこんと湧く温泉、とてつもなくうまいご飯を作ってくれる「手首だけの」賄いさん - 十三歳
『夜をぶっとばせ』(井上荒野)_書評という名の読書感想文
2016/05/20 | 『夜をぶっとばせ』(井上荒野), 井上荒野, 作家別(あ行), 書評(や行)
『夜をぶっとばせ』井上 荒野 朝日文庫 2016年5月30日第一刷 どうしたら夫と結婚せずにすんだのだろう - 。「35歳・主婦・水瓶座。いいことがひとつもありません。誰か助けに来てください」。
『ゆれる』(西川美和)_書評という名の読書感想文
2015/11/18 | 『ゆれる』(西川美和), 作家別(な行), 書評(や行), 西川美和
『ゆれる』西川 美和 文春文庫 2012年8月10日第一刷 故郷の田舎町を嫌い都会へと飛び出した勝ち気な弟・猛と、実家にとどまり家業を継いだ温厚な兄・稔。対照的な二人の関わりは、猛の幼なじみであ
『妖談』(車谷長吉)_書評という名の読書感想文
2015/09/28 | 『妖談』(車谷長吉), 作家別(か行), 書評(や行), 車谷長吉
『妖談』車谷 長吉 文春文庫 2013年7月10日第一刷 ずっとそうなのです。なぜこの人の書く小説が気になるのだろう。何が知りたくて、この人の本を手に取ってしまうのか。この人の本に自分は何を期
『杳子・妻隠』(古井由吉)_書評という名の読書感想文
2015/06/29 | 『杳子・妻隠』(古井由吉), 作家別(は行), 古井由吉, 書評(や行)
『杳子・妻隠』古井 由吉 新潮文庫 1979年12月25日発行 古井由吉という名前は、昔から知っています。書棚を探せば、たぶんこの小説の他にも何冊かの単行本があるはずです。でも、すっかり忘れていま
『夢を与える』(綿矢りさ)_書評という名の読書感想文
2015/05/28 | 『夢を与える』(綿矢りさ), 作家別(わ行), 書評(や行), 綿矢りさ
『夢を与える』綿矢 りさ 河出文庫 2012年10月20日初版 こんなシーンがあります。 主人公の夕子は、チャイルドモデルとしてのCM出演からスタートして、今や国民的アイドルになっています。
『夜蜘蛛』(田中慎弥)_書評という名の読書感想文
2015/04/30 | 『夜蜘蛛』(田中慎弥), 作家別(た行), 書評(や行), 田中慎弥
『夜蜘蛛』田中 慎弥 文春文庫 2015年4月15日第一刷 芥川賞を受賞した『共喰い』に続く作品。相変わらず文章は綺麗で、読みやすい。テーマは重くて、決して〈今風〉ではないのですが、それもこの人ら
『優しくって少しばか』(原田宗典)_書評という名の読書感想文
2015/04/28 | 『優しくって少しばか』(原田宗典), 作家別(は行), 原田宗典, 書評(や行)
『優しくって少しばか』原田 宗典 1986年9月10日第一刷 つい最近のことです。「文章が上手い」 といって人から褒められた、と息子が言いました。息子のブログを読んだ人が 「原田宗典か、リリー・フ
『八日目の蝉』(角田光代)_書評という名の読書感想文
2015/03/17 | 『八日目の蝉』(角田光代), 作家別(か行), 書評(や行), 角田光代
『八日目の蝉』角田 光代 中央公論新社 2007年3月25日初版 この小説は、不倫相手の夫婦に生まれた赤ちゃんを奪い、3年半もの間逃亡生活を続けた一人の女と、誘拐犯を母と信じて育った娘の話です
『夜明けの縁をさ迷う人々』(小川洋子)_書評という名の読書感想文
2015/03/04 | 『夜明けの縁をさ迷う人々』(小川洋子), 作家別(あ行), 小川洋子, 書評(や行)
『夜明けの縁をさ迷う人々』小川 洋子 角川文庫 2010年6月25日初版 私にとっては、ちょっと書き倦ねていた感のある人です。元来ドロドロ系で、生身の人間の体臭に噎せ返るような小説が好きな私にとっ