『旅の短篇集 春夏』(原田宗典)_書評という名の読書感想文
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『旅の短篇集 春夏』(原田宗典), 作家別(は行), 原田宗典, 書評(た行)
『旅の短篇集 春夏』原田 宗典 2026年4月10日 再版発行
2026年本屋大賞 『発掘部門』 の 「超発掘本!」 に選ばれました。

ロンドンの自然博物館にある恐竜の前でじっと息を殺していると恐竜が話し掛けてくる。そんな話を友人から聞いた 「私」 はそのイグアノドンの標本を訪ねるが、何の物音も聞こえない。がっかりしてホテルに帰ると、フロントに謎の伝言が・・・・・・・。(「イグアノドンからの伝言」 より) ロンドン、ボストン、イスタンブール、世界のあらゆる都市へ、原田宗典が空想の旅にいざなう幻想的で不可思議な物語。珠玉のショート・ストーリー集。(角川文庫)
※この本は、TOKYO FMの 「ジェット・ストリーム」 で’91~’92年にかけて、金曜深夜に 「ミッドナイト・オデッセイ」 として放送されていたものを 「旅の短篇集」 として一冊にまとめたものです。
明屋書店 下関長府店 南 隆大さんの 「超発掘本!」 推薦コメント
昨今、移民問題等で海外の方々に対するイメージがマイナスな方向に傾く事が多くなっている気がする。だけど、語り手があらゆる国で遭遇する、現実には起こり得ない不思議な出来事で満ちたこの短篇たちを読んでいると、その瞬間たしかに自分の心と世界中の人たちとの距離が縮まったのを感じた。小さなことからでいい。この愛しい物語たちに触れることから相互理解の試みを始めてみてもいいじゃないか、と思えるのだ。(発売された文庫の帯に掲載されています)
◎私が急いでこの本を買いに行った理由を以下に記します。
その1) 最大の理由は、書いた人が 「原田宗典」 だったからです。若かりし頃、私は著者の大ファンでした。叶うならこんな人になりたいと、けっこうまじめに思っていました。
その2)なんと素敵なカバーなんだろうと。最近見た中では断トツで、シンプルかつ繊細な絵柄に目を奪われました。もしも別の作家の本だったとしても、(読むかどうかは別にして) 十中八九買っていただろうと思います。
その3) ジェットストリーム・・・・・・・深夜、どれだけの人がこの放送を聴いていたことでしょう。静かに流れるメロディーと語りは人を別の世界へと誘 (いざな)い、ひととき現実を忘れさせてくれました。はるか昔の、懐かしすぎる思い出です。
(そして、結論) 読むのもいいのですが、できれば “聴いていたい“ と。そのほうがより “思いが募る“ のではないかと。心の機微に触れるのではないかと思います。
※受賞作品の続編となる 『旅の短篇集 秋冬』 もあわせてお楽しみください。
この本を読んでみてください係数 80/100

◆原田 宗典
1959年東京都新宿区新大久保生まれ。
早稲田大学第一文学部卒業。妹は、小説家の原田マハ。
作品 「時々、風と話す」「十九、二十」「しょうがない人」「何者でもない」「吾輩ハ苦手デアル」「透明な地図」「劇場の神様」「醜い花」他多数
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