『ハラサキ』(野城亮)_書評という名の読書感想文

公開日: : 最終更新日:2024/01/11 『ハラサキ』(野城亮), 作家別(な行), 書評(は行), 野城亮

『ハラサキ』野城 亮 角川ホラー文庫 2017年10月25日初版

第24回日本ホラー小説大賞読者賞受賞。ラストの数行に鳥肌!!

百崎日向(ももさきひなた)は結婚が決まり、十年ぶりに故郷の竹之山を訪ねようとしていた。日向には小学校卒業までの記憶がほとんどなかったが夕陽に照らされる雪景色だけは覚えていた。日向は駅のホームで親友だったと語る相原沙耶子と出会う。突然、電車内を暗闇が覆い、日向は気を失う。目覚めるといつの間にか夜の竹之山駅にいた。人がまったくいない、明らかに異世界の竹之山駅の外には雪が積もり始めた女性の死体があり、その手には謎の手紙が握られており、竹之山温泉へ向かうよう書かれていた。襲いかかってくる黒い影から逃げながら、この出られない世界からなんとか脱出しようと温泉街をさまよう。日向の婚約者である神原正樹は、消えた日向を探し始める。繰り返される残酷な悪夢。一体この町で何があったのか。失った記憶を取り戻したとき、真の恐怖が日向を襲う - 。戦慄のノンストップホラー。涙なしには読めない衝撃のラスト! 書店員様より「これは最高に怖い! 」と大絶賛。(アマゾン内容紹介より)

勇んで読んだ割にはつまらない。というか、これを絶賛する人の気持ちがわかりません。どこがよくて星が4つも付くのでしょうか? けっこう期待して買ったのですが、(私にとっては)不満ばかりが残ります。

買う方も買う方なのですが、輪をかけて酷いのが文庫に巻かれた帯。派手な上に、煽るわ煽るわ・・・・・・・

急いで買いに行ったジュンク堂では売り切れで、取り寄せまでしてもらったのに。

涙なしには読めない」「最高に怖い」・・・・・・ よくもまあそんなありもしないことをいけしゃあしゃあと言えたもんだと。

はっきり言って、怖くも何ともありません。そもそも、これを薦める〈書店員〉の感性が信じられません。本心からそう思ってる?   言わされてるだけじゃないの?  そんな感じがしてなりません。

この本を読んでみてください係数  75/100

◆野城 亮
1989年千葉県生まれ。
千葉県立柏井高等学校卒業。

作品 本作で第24回日本ホラー小説大賞読者賞を受賞。

関連記事

『歩道橋シネマ』(恩田陸)_書評という名の読書感想文

『歩道橋シネマ』恩田 陸 新潮文庫 2022年4月1日発行 ありふれた事件 - 銀行

記事を読む

『パトロネ』(藤野可織)_書評という名の読書感想文

『パトロネ』藤野 可織 集英社文庫 2013年10月25日第一刷 同じ大学に入学した妹と同居す

記事を読む

『サムのこと 猿に会う』(西加奈子)_書評という名の読書感想文

『サムのこと 猿に会う』西 加奈子 小学館文庫 2020年3月11日初版 そぼ降る

記事を読む

『ヒーローズ(株)!!! 』(北川恵海)_書評という名の読書感想文

『ヒーローズ(株)!!! 』北川 恵海 メディアワークス文庫 2016年4月23日初版 「なー

記事を読む

『部長と池袋』(姫野カオルコ)_書評という名の読書感想文

『部長と池袋』姫野 カオルコ 光文社文庫 2015年1月20日初版 最近出た、文庫オリジナル

記事を読む

『問いのない答え』(長嶋有)_書評という名の読書感想文

『問いのない答え』長嶋 有 文春文庫 2016年7月10日第一刷 何をしていましたか? ツイッター

記事を読む

『ゴースト』(中島京子)_書評という名の読書感想文

『ゴースト』中島 京子 朝日文庫 2020年11月30日第1刷 風格のある原宿の洋

記事を読む

『人面瘡探偵』(中山七里)_書評という名の読書感想文

『人面瘡探偵』中山 七里 小学館文庫 2022年2月9日初版第1刷 天才。5ページ

記事を読む

『花の鎖』(湊かなえ)_書評という名の読書感想文

『花の鎖』湊 かなえ 文春文庫 2018年8月1日19刷 両親を亡くし仕事も失った矢先に祖母がガン

記事を読む

『裸の華』(桜木紫乃)_書評という名の読書感想文

『裸の華』桜木 紫乃 集英社文庫 2019年3月25日第一刷 「時々、泣きます」

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

『海神 (わだつみ)』(染井為人)_書評という名の読書感想文

『海神 (わだつみ)』染井 為人 光文社文庫 2024年2月20日

『百年と一日』(柴崎友香)_書評という名の読書感想文

『百年と一日』柴崎 友香 ちくま文庫 2024年3月10日 第1刷発

『燕は戻ってこない』(桐野夏生)_書評という名の読書感想文

『燕は戻ってこない』桐野 夏生 集英社文庫 2024年3月25日 第

『羊は安らかに草を食み』(宇佐美まこと)_書評という名の読書感想文

『羊は安らかに草を食み』宇佐美 まこと 祥伝社文庫 2024年3月2

『逆転美人』(藤崎翔)_書評という名の読書感想文

『逆転美人』藤崎 翔 双葉文庫 2024年2月13日第15刷 発行

→もっと見る

  • 3 にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
PAGE TOP ↑