『ホテル・ピーベリー 〈新装版〉』(近藤史恵)_書評という名の読書感想文
公開日:
:
最終更新日:2024/01/06
『ホテル・ピーベリー 〈新装版〉』(近藤史恵), 作家別(か行), 書評(は行), 近藤史恵
『ホテル・ピーベリー 〈新装版〉』近藤 史恵 双葉文庫 2022年5月15日第1刷
このホテルの客はみんな、嘘をついてる - ハワイ島にあるホテル・ピーベリーは 「リピーターお断り」 の小さなホテル。五人の日本人旅行者が滞在していたが客の一人がプールで溺死、やがてもう一人 - 。
木崎淳平は仕事を辞めて、ハワイ島を訪れた。友人から勧められた日本人が経営するホテルは 「リピーターを受け入れない」 ことが特徴だという。淳平が表情豊かな島を満喫しようとした矢先、同宿者がホテルのプールで溺れ死ぬ事件が起こる。直後にはバイク事故でもう一人が・・・・・・・。このホテルには 「なにか」 がある。最後のページまで気が抜けない、不穏な空気に満ちた傑作ミステリーの新装版! (双葉文庫)
たぶん私は、近藤史恵という作家に期待し過ぎているのだと思います。読めば、たいてい面白いのだと。
『カナリアは眠れない』、『はぶらし』 は確かに面白かった。但し、それ以外に読んだ数冊は 「感覚的に」「だめ」 でした。期待外れだったのは本作も同様で、逆に訊いてみたいと思います。
(ファンの方、ごめんなさい)
この物語の、どこに、誰が、共感するというのでしょう? 主人公をはじめ、主たる登場人物のそれぞれの苦悩や葛藤をどう想像すれば、リアルに共有できるというのでしょう。
わかりません。
あざとく、ヌルい - だけの話にしか思えないのですが。
この本を読んでみてください係数 70/100
◆近藤 史恵
1969年大阪府生まれ。
大阪芸術大学文芸学科卒業。
作品 「凍える島」「カナリアは眠れない」「サクリファイス」「ねむりねずみ」「巴之丞鹿の子」「天使はモップを持って」「わたしの本の空白は」他多数
関連記事
-
『裸の華』(桜木紫乃)_書評という名の読書感想文
『裸の華』桜木 紫乃 集英社文庫 2019年3月25日第一刷 「時々、泣きます」
-
『メタボラ』(桐野夏生)_書評という名の読書感想文
『メタボラ』桐野 夏生 文春文庫 2023年3月10日新装版第1刷 ココニイテハイ
-
『カナリアは眠れない』(近藤史恵)_書評という名の読書感想文
『カナリアは眠れない』近藤 史恵 祥伝社文庫 1999年7月20日初版 変わり者の整体師合田力は
-
『不連続殺人事件』(坂口安吾)_書評という名の読書感想文
『不連続殺人事件』坂口 安吾 角川文庫 1974年6月10日初版 戦後間もないある夏、詩人・歌川一
-
『ばにらさま』(山本文緒)_書評という名の読書感想文
『ばにらさま』山本 文緒 文春文庫 2023年10月10日 第1刷 日常の風景の中で、光と闇
-
『海よりもまだ深く』(是枝裕和/佐野晶)_書評という名の読書感想文
『海よりもまだ深く』是枝裕和/佐野晶 幻冬舎文庫 2016年4月30日初版 15年前に文学賞を
-
『それもまたちいさな光』(角田光代)_書評という名の読書感想文
『それもまたちいさな光』角田 光代 文春文庫 2012年5月10日第一刷 【主人公である悠木
-
『花や咲く咲く』(あさのあつこ)_書評という名の読書感想文
『花や咲く咲く』あさの あつこ 実業之日本社文庫 2016年10月15日初版 昭和18年、初夏。小
-
『橋を渡る』(吉田修一)_書評という名の読書感想文
『橋を渡る』吉田 修一 文春文庫 2019年2月10日第一刷 ビール会社の営業課長
-
『八番筋カウンシル』(津村記久子)_書評という名の読書感想文
『八番筋カウンシル』津村 記久子 朝日文庫 2014年4月30日第一刷 小説の新人賞受賞を機に会社