『変な家』(雨穴)_書評という名の読書感想文
『変な家』雨穴 飛鳥新社 2021年9月10日第8刷発行
あなたは、この間取りの 「謎」 が解けますか?
この家、何かがおかしい。謎の空間、二重扉、窓のない子供部屋・・・・・・・
間取りの謎をたどった先に見た、
「事実」 とは?知人が購入を検討している都内の中古一軒家。
開放的で明るい内装の、ごくありふれた物件に思えたが、
間取り図に 「謎の空間」 が存在していた。知り合いの設計士にその間取り図を見せると、
この家は、そこかしこに 「奇妙な違和感」 が
存在すると言う。間取りの謎をたどった先に見えたものとは・・・・・・・。
不可解な間取りの真相は!?
突如消えた 「元住人」 は一体何者!?本書で全ての謎が解き明かされる! (飛鳥新社)
目次
第一章 変な家
第二章 いびつな間取り図
第三章 記憶の中の間取り
第四章 縛られた家
帯に - ネットで100万回読まれた不動産ミステリー - とあります。
但し、(後で知ったのですが) ネットで公開されているのは第一章だけであるらしい -
・・・・・・・って、どうよ? と思うか否かは読んだあなた次第、ということにしておきましょう。期待外れであったとしても、恨みっこなしということで。
※前半はとてもおもしろい。これは間違いありません。問題は後半です。あまりに奇妙に過ぎる間取りの謎は、如何にして回収されたのか。評価は、その一点に尽きます。
この本を読んでみてください係数 80/100
◆雨穴
インターネットを中心に活動するホラー作家。
ウェブライター、YouTuberとしても活動している。
関連記事
-
『裏アカ』(大石圭)_書評という名の読書感想文
『裏アカ』大石 圭 徳間文庫 2020年5月15日初刷 青山のアパレルショップ店長
-
『ロコモーション』(朝倉かすみ)_書評という名の読書感想文
『ロコモーション』朝倉 かすみ 光文社文庫 2012年1月20日第一刷 小さなまちで、男の目を
-
『密やかな結晶 新装版』(小川洋子)_書評という名の読書感想文
『密やかな結晶 新装版』小川 洋子 講談社文庫 2020年12月15日第1刷 記憶
-
『我が家の問題』(奥田英朗)_書評という名の読書感想文
『我が家の問題』奥田 英朗 集英社文庫 2014年6月30日第一刷 まず、この本に収められて
-
『陽だまりの彼女』(越谷オサム)_書評という名の読書感想文
『陽だまりの彼女』越谷 オサム 新潮文庫 2011年6月1日発行 幼馴染みと十年ぶりに再会した僕。
-
『ようこそ、わが家へ』(池井戸潤)_書評という名の読書感想文
『ようこそ、わが家へ』池井戸 潤 小学館文庫 2013年7月10日初版 この本は半沢ブームの
-
『ざんねんなスパイ』(一條次郎)_書評という名の読書感想文
『ざんねんなスパイ』一條 次郎 新潮文庫 2021年8月1日発行 『レプリカたちの
-
『あちらにいる鬼』(井上荒野)_書評という名の読書感想文
『あちらにいる鬼』井上 荒野 朝日新聞出版 2019年2月28日第1刷 小説家の父
-
『許されようとは思いません』(芦沢央)_書評という名の読書感想文
『許されようとは思いません』芦沢 央 新潮文庫 2019年6月1日発行 あなたは絶
-
『ボダ子』(赤松利市)_書評という名の読書感想文
『ボダ子』赤松 利市 新潮社 2019年4月20日発行 あらゆる共感を拒絶する、極