「 書評(さ行) 」 一覧
『それもまたちいさな光』(角田光代)_書評という名の読書感想文
2015/07/14 | 『それもまたちいさな光』(角田光代), 作家別(か行), 書評(さ行), 角田光代
『それもまたちいさな光』角田 光代 文春文庫 2012年5月10日第一刷 【主人公である悠木仁絵の、それはそれは無惨な恋の話】 27歳の仁絵が、佐藤雅弘というひとつ年下の男に恋をします。雅弘が
『色彩の息子』(山田詠美)_書評という名の読書感想文
2015/07/13 | 『色彩の息子』(山田詠美), 作家別(や行), 山田詠美, 書評(さ行)
『色彩の息子』山田 詠美 集英社文庫 2014年11月25日初版 唐突ですが、例えば、ほとんど面識のない人と初めてまともな会話をしたような場合。ある程度話をすると、相手がこちら側の人間かあるい
『十九歳のジェイコブ』(中上健次)_書評という名の読書感想文
2015/06/11 | 『十九歳のジェイコブ』(中上健次), 中上健次, 作家別(な行), 書評(さ行)
『十九歳のジェイコブ』中上 健次 角川文庫 2006年2月25日改版初版発行 中上健次という作家をご存じでしょうか? 読書好きの人なら知らない方がおかしいくらい有名な作家で、ある程度年輩の方なら元
『遮光』(中村文則)_書評という名の読書感想文
2015/06/05 | 『遮光』(中村文則), 中村文則, 作家別(な行), 書評(さ行)
『遮光』中村 文則 新潮文庫 2011年1月1日発行 私は瓶に意識を向けた。近頃指がまた少し変色したような気がし、不安だった。美しく褐色に染まっていた指は、近頃、より色を濃くし、その色相の進行は
『ソウル・ミュージック ラバーズ・オンリー』(山田詠美)_書評という名の読書感想文
2015/06/02 | 『ソウル・ミュージック ラバーズ・オンリー』(山田詠美), 作家別(や行), 山田詠美, 書評(さ行)
『ソウル・ミュージック ラバーズ・オンリー』山田 詠美 幻冬舎文庫 1997年6月25日初版 soul music の好きな方のために、タイトルになっている曲をご紹介しましょう。 1) WH
『死ねばいいのに』(京極夏彦)_書評という名の読書感想文
2015/05/22 | 『死ねばいいのに』(京極夏彦), 京極夏彦, 作家別(か行), 書評(さ行)
『死ねばいいのに』京極 夏彦 講談社 2010年5月15日初版 3ヶ月前、マンションの一室でアサミという女が謎の死を遂げた。彼女について知りたいと執拗に問いかける、若い男。派遣社員だった彼女と同じ職
『実験』(田中慎弥)_書評という名の読書感想文
2015/05/17 | 『実験』(田中慎弥), 作家別(た行), 書評(さ行), 田中慎弥
『実験』田中 慎弥 新潮文庫 2013年2月1日発行 最近、好んで(という言い方が適切かどうか分からないのですが)読んでいる作家の中で、とりわけ異質なのが田中慎弥です。作風からして世に言う〈売
『しょうがの味は熱い』(綿矢りさ)_書評という名の読書感想文
2015/05/13 | 『しょうがの味は熱い』(綿矢りさ), 作家別(わ行), 書評(さ行), 綿矢りさ
『しょうがの味は熱い』綿矢 りさ 文春文庫 2015年5月10日第一刷 結婚という言葉を使わずに、言いたいことを言うのは難しい。「私たちこれからどうするの」-いつも疲弊している絃と同棲して1年近
『ざらざら』(川上弘美)_書評という名の読書感想文
2015/05/03 | 『ざらざら』(川上弘美), 作家別(か行), 川上弘美, 書評(さ行)
『ざらざら』川上 弘美 新潮文庫 2011年3月1日発行 風の吹くまま旅をしよう、と和史が言ったのだ。なんなのよそれ、あんたは昔のフォーク歌手か、とあたしは言いそうになったが、我慢した。(「ラ
『殺人鬼フジコの衝動』(真梨幸子)_書評という名の読書感想文
2015/04/20 | 『殺人鬼フジコの衝動』(真梨幸子), 作家別(ま行), 書評(さ行), 真梨幸子
『殺人鬼フジコの衝動』真梨 幸子 徳間文庫 2011年5月15日初版 小学5年生、11歳の少女は自分をブスだと思っています。十人いれば、下から数えて二番目か三番目、もしかしたらビリッケツ。頭も
『ジェントルマン』(山田詠美)_書評という名の読書感想文
2015/04/07 | 『ジェントルマン』(山田詠美), 作家別(や行), 山田詠美, 書評(さ行)
『ジェントルマン』山田 詠美 講談社文庫 2014年7月15日第一刷 第65回 野間文芸賞受賞作 【漱太郎という存在を「ジェントルマン」と名指すことによって、一般的に思われているジェントルマンが
『最後の命』(中村文則)_書評という名の読書感想文
2015/03/18 | 『最後の命』(中村文則), 中村文則, 作家別(な行), 書評(さ行)
『最後の命』中村 文則 講談社文庫 2010年7月15日第一刷 中村文則の小説はミステリーとしても読めるといった解説がありますが、私にはそれが随分無理をした解釈に思えてなりません。ミステリー仕立て
『三面記事小説』(角田光代)_書評という名の読書感想文
2015/02/22 | 『三面記事小説』(角田光代), 作家別(か行), 書評(さ行), 角田光代
『三面記事小説』角田 光代 文芸春秋 2007年9月30日第一刷 「愛の巣」:夫が殺した不倫相手を自宅の床下に埋めたまま、26年も暮らしていた事件。 「ゆうべの花火」:既婚の男を愛するあまり、
『さくら』(西加奈子)_書評という名の読書感想文
2015/02/12 | 『さくら』(西加奈子), 作家別(な行), 書評(さ行), 西加奈子
『さくら』西 加奈子 小学館 2005年3月20日初版 「この体で、また年を越すのが辛いです。ギブアップ」 紙切れにそう書き残して、一(はじめ)兄ちゃんは公園で首を吊って死んでしまったのでした。 「
『想像ラジオ』(いとうせいこう)_書評という名の読書感想文
2015/02/09 | 『想像ラジオ』(いとうせいこう), いとうせいこう, 作家別(あ行), 書評(さ行)
『想像ラジオ』いとう せいこう 河出文庫 2015年3月11日初版 この物語は、2011年3月11日金曜日、午後2時46分に発生した東日本大震災を題材にしています。人の「生き死に」に関わる大き