『つながりません/スクリプター事件File』(長岡弘樹)_書評という名の読書感想文

『つながりません/スクリプター事件File』長岡 弘樹 ハルキ文庫 2024年6月18日 第1刷発行

教場 の著者が描く、傑作ミステリー! 欲と業が蠢く映画製作現場。罪と謎を、スクリプターが暴いていく - 。

映画製作の現場において撮影シーンの様々な様子や内容、物語の繋ぎなどを管理する役目、スクリプター。監督にも物怖じせずに、「つながりません」 と告げることで有名なスクリプター真野韻 (まの・ひびき) は、様々な現場で見逃されようとしている事件、人間の欲と業、そして罪と謎を暴き続ける。辿り着いた先に待っていたのは・・・・・・・。『教場』 の著者が描く連作短編ミステリーの傑作! (ハルキ文庫)

もう随分前になりますが、初めて読んだのが 『教場』 で、それから時々読むようになりました。読むと思うのですが、よく出来ているし、面白いし、読み易くて何の文句もないのですが、残念ながら、大抵は期待したほどには印象に残りません。おそらく整い過ぎて上品で、胸を抉るような何かを感じるまでには至りません。一度、羽目を外して論外な、そんな話を読んでみたいものです。(できれば長編で)

目次

第1章 火 種 (ひだね)
第2章 ぼくが殺した女
第3章 落下の向こう側
第4章 揺れる球場
第5章 炎 種 (ひだね)
第6章 冥い反響
第7章 緑衣の女

※批判めいた感想で申し訳ありません。しかし、これはこれでおそらくシリーズ化するのではないかという予感がします。「スクリプター・真野韻の事件File」 みたいなタイトルで。多くの韻ファンができると思います。

この本を読んでみてください係数 80/100

◆長岡 弘樹
1969年山形県山形市生まれ。
筑波大学第一学群社会学類卒業。

作品 「陽だまりの偽り」「傍聞き」「教場」「教場2 」「線の波紋」「波形の声」「血縁」「にらみ」「夏の終わりの時間割」「119 イチイチキュウ」「切願 自選ミステリー短編集」他多数

関連記事

『木挽町のあだ討ち』(永井紗耶子)_書評という名の読書感想文

『木挽町のあだ討ち』永井 紗耶子 新潮文庫 2025年10月1日 発行 直木賞・山本周五郎賞

記事を読む

『中国行きのスロウ・ボート』(村上春樹)_書評という名の読書感想文

『中国行きのスロウ・ボート』村上 春樹 文芸春秋 1983年5月20日初版 村上春樹の初めての短

記事を読む

『つむじ風食堂の夜』(吉田篤弘)_書評という名の読書感想文

『つむじ風食堂の夜』吉田 篤弘 ちくま文庫 2005年11月10日第一刷 懐かしい町「月舟町」の十

記事を読む

『騒がしい楽園』(中山七里)_書評という名の読書感想文

『騒がしい楽園』中山 七里 朝日文庫 2022年12月30日第1刷発行 舞台は世田谷

記事を読む

『作家刑事毒島』(中山七里)_書評という名の読書感想文

『作家刑事毒島』中山 七里 幻冬舎文庫 2018年10月10日初版 内容についての紹介文を、二つ

記事を読む

『窓の魚』(西加奈子)_書評という名の読書感想文

『窓の魚』西 加奈子 新潮文庫 2011年1月1日発行 温泉宿で一夜をすごす、2組の恋人たち。

記事を読む

『アミダサマ』(沼田まほかる)_書評という名の読書感想文

『アミダサマ』沼田 まほかる 光文社文庫 2017年11月20日初版 まるで吸い寄せられるように二

記事を読む

『村田エフェンディ滞土録』(梨木香歩)_書評という名の読書感想文

『村田エフェンディ滞土録』梨木 香歩 新潮文庫 2023年2月1日発行 留学生・村

記事を読む

『たそがれどきに見つけたもの』(朝倉かすみ)_書評という名の読書感想文

『たそがれどきに見つけたもの』朝倉 かすみ 講談社文庫 2019年10月16日第1刷

記事を読む

『図書室』(岸政彦)_書評という名の読書感想文

『図書室』岸 政彦 新潮社 2019年6月25日発行 あの冬の日、大阪・淀川の岸辺で

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

『羆嵐』(吉村昭)_書評という名の読書感想文

『羆嵐』吉村 昭 新潮文庫 2026年12月20日 62刷発行

『妊娠カレンダー』(小川洋子)_書評という名の読書感想文

『妊娠カレンダー』小川 洋子 文春文庫 2020年12月20日 第2

『カフェーの帰り道』(嶋津輝)_書評という名の読書感想文

『カフェーの帰り道』嶋津 輝 東京創元社 2026年1月23日 4版

『きっと君は泣く』(山本文緒)_書評という名の読書感想文

『きっと君は泣く』山本 文緒 角川文庫 2026年1月25日 改版初

『彼女たちが隠したかったこと』(一木けい)_書評という名の読書感想文

『彼女たちが隠したかったこと』一木 けい 角川文庫 2026年1月2

→もっと見る

  • 3 にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
PAGE TOP ↑