『偽医者がいる村』(藤ノ木優)_書評という名の読書感想文  

『偽医者がいる村』藤ノ木 優 角川文庫 2025年7月20日 8版発行

医療事故に苦しむ産科医、炎上に苦悩する記者、2人の再生と地域医療の現実を描く感動作!

向き合うべき命がここにある。

大学病院での医療事故に関わり、世間から誹謗中傷を受け職場を追われた産科医の阿比留一馬は、逃げるように北へと向かっていた。途中、雪の中で産気づいた妊婦に出会い、小さな産院に同行する。そこは村唯一の分娩施設・竹下診療所だった。院長の相良の言葉で診療所で働き始めた一馬は、限界集落の実情を目の当たりにする。さらに、彼の医療事故を世間に広めた女性記者が診療所を訪れて・・・・・・・。命に向き合う感動の医療小説。(角川文庫)

最大の山場は、280ページから50ページ近く続く最終盤。詳しくは書けませんが、さすが現役の産婦人科医の手になる小説と、感心・感動するに違いありません。少々不満があったとしても、決して途中で投げ出さないように。心して読んでください。

あらすじは、こうです。

大学病院で産科の医療事故に関わり、その後一人の女性ジャーナリストによって書かれた記事が男の未来を奪ってしまう。男の名前は阿比留一馬、彼は人生から逃避するように北へ向かう途中に産気づいた女性に出会い、何の因果か彼女が住む村の産院に腰を落ち着けることに。産院の院長は一目で一馬を医師だと見抜く。村で一軒の医院も建設会社に買収されようとする中、一馬の記事を書いた女性記者が訪ねて来る。雪深い限界集落の中での産院の在り方を問いながら一度は諦めた医師の道を再び取り戻すまでの物語。著者が産科医だけに出産シーンがリアル。(KADOKAWAオフィシャルサイト/ユーザーによる個人 (タイ子さん) の感想より)

※ちょっと 「物語に過ぎる」 点は気になりますが、それもこれも最後の最後で全部吹っ飛んでしまいます。(リアルな手術の場面では浴びるほどの “血“ が流れます。苦手な方は留意ください)

この本を読んでみてください係数 85/100

◆藤ノ木 優
2015年、順天堂大学医学部卒。産婦人科医。医学博士。Ameba公式トップブロガー。第2回日本おいしい小説大賞に投稿した 「まぎわのごはん」 を加筆修正し、小説家としてデビュー。その他の著作に 『あの日に亡くなるあなたへ』 『アンドクター 聖海病院患者相談室』 『あしたの名医 伊豆中周産期センター』 『-196℃のゆりかご』 などがある。

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