「 書評(は行) 」 一覧
『煩悩の子』(大道珠貴)_書評という名の読書感想文
2017/05/24 | 『煩悩の子』(大道珠貴), 作家別(た行), 大道珠貴, 書評(は行)
『煩悩の子』大道 珠貴 双葉文庫 2017年5月14日第一刷 桐生極(きわみ)は小学五年生。いつも周囲にずれを感じているが、なぜなのかよく分からない。どういう局面でも腑に落ちないし、落ち着かない。で
『variety[ヴァラエティ]』(奥田英朗)_書評という名の読書感想文
2017/05/09 | 『variety[ヴァラエティ]』(奥田英朗), 作家別(あ行), 奥田英朗, 書評(は行)
『variety[ヴァラエティ]』奥田 英朗 講談社 2016年9月20日第一刷 迷惑、顰蹙、無理難題。人生、困ってからがおもしろい。脱サラで会社を興した38歳の社長、渋滞中の車にどんどん知らない人
『ひゃくはち』(早見和真)_書評という名の読書感想文
2017/04/21 | 『ひゃくはち』(早見和真), 作家別(は行), 早見和真, 書評(は行)
『ひゃくはち』早見 和真 集英社文庫 2011年6月30日第一刷 地方への転勤辞令が出た青野雅人は、恋人の佐和子から意外なことを打ち明けられた。付き合い出すずっと前、高校生のときに二人は出会っていた
『骨を彩る』(彩瀬まる)_書評という名の読書感想文
2017/04/14 | 『骨を彩る』(彩瀬まる), 作家別(あ行), 彩瀬まる, 書評(は行)
『骨を彩る』彩瀬 まる 幻冬舎文庫 2017年2月10日初版 十年前に妻を失うも、最近心揺れる女性に出会った津村。しかし罪悪感で喪失からの一歩を踏み出せずにいた。そんな中、遺された手帳に「だれもわか
『半自叙伝』(古井由吉)_書評という名の読書感想文
2017/04/03 | 『半自叙伝』(古井由吉), 作家別(は行), 古井由吉, 書評(は行)
『半自叙伝』古井 由吉 河出文庫 2017年2月20日初版 見た事と見なかったはずの事との境が私にあってはとかく揺らぐ。あるいは、その境が揺らぐ時、何かを思い出しかけているような気分になる - 空襲
『徘徊タクシー』(坂口恭平)_書評という名の読書感想文
2017/03/20 | 『徘徊タクシー』(坂口恭平), 作家別(さ行), 坂口恭平, 書評(は行)
『徘徊タクシー』坂口 恭平 新潮文庫 2017年3月1日発行 徘徊癖をもつ90歳の曾祖母が、故郷熊本で足下を指しヤマグチとつぶやく。ボケてるんだろうか。いや、彼女は目指す場所を知っているはずだ! 認
『ボラード病』(吉村萬壱)_書評という名の読書感想文
2017/03/11 | 『ボラード病』(吉村萬壱), 作家別(や行), 吉村萬壱, 書評(は行)
『ボラード病』吉村 萬壱 文春文庫 2017年2月10日第一刷 B県海塚市は、過去の災厄から蘇りつつある復興の町。皆が心を一つに強く結び合って「海塚讃歌」を歌い、新鮮な地元の魚や野菜を食べ、港の清掃
『ぴんぞろ』(戌井昭人)_書評という名の読書感想文
2017/03/01 | 『ぴんぞろ』(戌井昭人), 作家別(あ行), 戌井昭人, 書評(は行)
『ぴんぞろ』戌井 昭人 講談社文庫 2017年2月15日初版 浅草・酉の市でイカサマ賭博に巻き込まれた脚本家の「おれ」は、まるでサイコロの目に導かれるように、地方のさびれた温泉街に辿り着く。そこであ
『ファイナルガール』(藤野可織)_書評という名の読書感想文
2017/02/27 | 『ファイナルガール』(藤野可織), 作家別(は行), 書評(は行), 藤野可織
『ファイナルガール』藤野 可織 角川文庫 2017年1月25日初版 どこで見初められたのか、私にはストーカーがついている。もう何年も。そして私の結婚が決まったあとも、携帯に電話をかけてくる(「去勢」
『舞台』(西加奈子)_書評という名の読書感想文
2017/02/03 | 『舞台』(西加奈子), 作家別(な行), 書評(は行), 西加奈子
『舞台』西 加奈子 講談社文庫 2017年1月13日第一刷 太宰治『人間失格』を愛する29歳の葉太。初めての海外、ガイドブックを丸暗記してニューヨーク旅行に臨むが、初日の盗難で無一文になる。間抜けと
『僕らのごはんは明日で待ってる』(瀬尾まいこ)_書評という名の読書感想文
2017/01/25 | 『僕らのごはんは明日で待ってる』(瀬尾まいこ), 作家別(さ行), 書評(は行), 瀬尾まいこ
『僕らのごはんは明日で待ってる』瀬尾 まいこ 幻冬舎文庫 2016年2月25日初版 兄の死以来、人が死ぬ小説ばかりを読んで過ごす亮太。けれど高校最後の体育祭をきっかけに付き合い始めた天真爛漫な小春と
『ハコブネ』(村田沙耶香)_書評という名の読書感想文
2017/01/09 | 『ハコブネ』(村田沙耶香), 作家別(ま行), 書評(は行), 村田沙耶香
『ハコブネ』村田 沙耶香 集英社文庫 2016年11月25日第一刷 セックスが辛く、もしかしたら自分は男なのではと思い、男装をするフリーターの里帆。そんな曖昧な里帆を責める椿は、暗闇でも日焼け止めを
『風葬』(桜木紫乃)_書評という名の読書感想文
2016/12/28 | 『風葬』(桜木紫乃), 作家別(さ行), 書評(は行), 桜木紫乃
『風葬』桜木 紫乃 文春文庫 2016年12月10日第一刷 釧路で書道教室を営む夏紀は、認知症の母が呟いた、耳慣れない地名を新聞の短歌の中に見つける。父親を知らぬ自分の出生と関わりがあるのではと、短
『浮遊霊ブラジル』(津村記久子)_書評という名の読書感想文
2016/11/28 | 『浮遊霊ブラジル』(津村記久子), 作家別(た行), 書評(は行), 津村記久子
『浮遊霊ブラジル』津村 記久子 文芸春秋 2016年10月20日第一刷 「給水塔と亀」(2013年川端康成文学賞受賞作) おそらくはこの本の中で一番地味な話。大した起伏もなく、何事もないような感