『にぎやかな湾に背負われた船』(小野正嗣)_書評という名の読書感想文

『にぎやかな湾に背負われた船』小野 正嗣 朝日新聞社 2002年7月1日第一刷 「浦」 の駐在だったとき、お父さんは頭を悩ますことばかりだった。 湾の上には誰のものでもない船が浮かんだままだったし、

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『さくら』(西加奈子)_書評という名の読書感想文

『さくら』西 加奈子 小学館 2005年3月20日初版 「この体で、また年を越すのが辛いです。ギブアップ」 紙切れにそう書き残して、一(はじめ)兄ちゃんは公園で首を吊って死んでしまったのでした。 「

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『人のセックスを笑うな』(山崎ナオコーラ)_書評という名の読書感想文

『人のセックスを笑うな』山崎 ナオコーラ 河出書房新社 2004年11月30日初版 彼女が20歳の半ばに書いたデビュー作です。文藝賞を受賞し、芥川賞候補にも選ばれています。タイトルはえらく刺激

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『想像ラジオ』(いとうせいこう)_書評という名の読書感想文

『想像ラジオ』いとう せいこう 河出文庫 2015年3月11日初版 この物語は、2011年3月11日金曜日、午後2時46分に発生した東日本大震災を題材にしています。人の「生き死に」に関わる大き

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『民宿雪国』(樋口毅宏)_書評という名の読書感想文

『民宿雪国』樋口 毅宏 祥伝社文庫 2013年10月20日初版 『さらば雑司ヶ谷』なら随分前に読んでいたのですが、同じ作家だと気付かずにこの本を買いました。「小説界が驚倒した空前絶後、衝撃の大

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『幾千の夜、昨日の月』(角田光代)_書評という名の読書感想文

『幾千の夜、昨日の月』角田 光代 角川文庫 2015年1月25日初版 新聞で文庫の新刊が出ると知って、よく確かめもせずに奥さんに頼んで買ってきてもらったら、小説ではなくエッセイをまとめた本でし

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『レディ・ジョーカー』(高村薫)_書評という名の読書感想文

『レディ・ジョーカー』(上・下)高村 薫 毎日新聞社 1997年12月5日発行 言わずと知れた、高村薫の大傑作。高村薫が書く小説には高い文学性があり、ミステリーやサスペンスの枠組みを凌駕して、読む

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『九年前の祈り』(小野正嗣)_書評という名の読書感想文

『九年前の祈り』小野 正嗣 講談社 2014年12月15日第一刷 第152回芥川賞受賞作、小野正嗣の 『九年前の祈り』 を読みました。 舞台は九州、大分県。県南に位置する (おそらくは小野正嗣の

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『ワン・モア』(桜木紫乃)_書評という名の読書感想文

『ワン・モア』桜木 紫乃 角川書店 2011年11月30日初版 近々文庫が出るらしい。いや、もう出たのかも知れません。そんな記事を見たので、もう一度読んでみました。 この連作短編はすべてハッピー

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『クジラの彼』(有川浩)_書評という名の読書感想文

『クジラの彼』有川 浩 角川文庫 2010年6月25日初版 有川浩の作品群の内訳からいうと「自衛隊ラブコメシリーズ」になるらしい。そして、彼女はベタ甘ラブロマ好きの、いい年をした大人らしい。全

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『エイジ』(重松清)_書評という名の読書感想文

『エイジ』重松 清 新潮文庫 2004年7月1日発行 重松清の小説が嫌いだと言う人はあまりいないと思います。特にこの人と同年輩の読者は、特別好きではなくても、重松清が伝えようとするものには大いに納得

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『I’m sorry,mama.』(桐野夏生)_書評という名の読書感想文

『I'm sorry,mama.』桐野 夏生 集英社 2004年11月30日第一刷 桐野夏生はなぜこんな小説を書くのだろう、どうしてこんな小説が書けるのか、とよく思います。小説の内容は、およそ

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『円卓』(西加奈子)_書評という名の読書感想文

『円卓』西 加奈子 文春文庫 2013年10月10日第一刷 直木賞の『サラバ!』を読む前に、一冊別の小説を買いました。今まで名前すらよく知らなかった人なので、とりあえずエクササイズに読もうと思

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『やぶへび 』(大沢在昌)_書評という名の読書感想文

『やぶへび 』大沢 在昌 講談社文庫 2015年1月15日第一刷 甲賀は女好きでしたが、女運には見放された男です。お嬢さん女子大出でモデルあがりの麻矢と結婚したものの、麻矢の正体は贅沢好きの尻

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『69 sixty nine』(村上龍)_書評という名の読書感想文

『69 sixty nine』村上 龍 集英社 1987年8月10日第一刷 1969年、村上龍は17歳の高校生でした。『69 sixty nine』は、当時の彼の周辺で起こった出来事が描かれた

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『鑑定人 氏家京太郎』(中山七里)_書評という名の読書感想文

『鑑定人 氏家京太郎』中山 七里 宝島社 2025年2月15日 第1

『教誨師』 (堀川惠子)_書評という名の読書感想文

『教誨師』 堀川 惠子 講談社文庫 2025年2月10日 第8刷発行

『死神の精度』(伊坂幸太郎)_書評という名の読書感想文

『死神の精度』伊坂 幸太郎 文春文庫 2025年2月10日 新装版第

『それでも日々はつづくから』(燃え殻)_書評という名の読書感想文

『それでも日々はつづくから』燃え殻 新潮文庫 2025年2月1日 発

『透析を止めた日』 (堀川惠子)_書評という名の読書感想文

『透析を止めた日』 堀川 惠子 講談社 2025年2月3日 第5刷発

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