『六番目の小夜子』(恩田陸)_書評という名の読書感想文

『六番目の小夜子』恩田 陸 新潮文庫 2001年2月1日発行


六番目の小夜子 (新潮文庫)

津村沙世子 - とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。その高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。そして、今年は、「六番目のサヨコ」が誕生する年だった。学園生活、友情、恋愛。やがては失われる青春の輝きを美しい水晶に封じ込め、漆黒の恐怖で包みこんだ、伝説のデビュー作。(新潮文庫)

何なのでしょう、(全体から感じる)この めんどくささは? もっともらしい説明はあるものの、何が為の 「サヨコ」 なのかがさっぱりわかりません。「サヨコ」が何なんだと。それがどうしたんだと。

言いたいのは、かつて自分が若く青かったことへの、感傷なのでしょうか。閉ざされた空間としての「学校」を、何かしら象徴的に示そうとしたのが「赤いバラ」であり「花瓶」なのでしょうか。

では、「サヨコ」とは? 顔も知らず、名前も知らない、まだ見ぬ『彼女』 と今いる彼らとの「因果」とは何なのでしょう?

単に受験の成否を占うだけなら、いかにも詰まらない。隠された意図が他にたくさんあるのでしょうが、それならそれで、もっとわかりやすく書けばいいのに。

 

この本を読んでみてください係数 75/100


六番目の小夜子 (新潮文庫)

◆恩田 陸
1964年青森県青森市生まれ。宮城県仙台市出身。
早稲田大学教育学部卒業。

作品 「夜のピクニック」「ユージニア」「中庭の出来事」「木洩れ日に泳ぐ魚」「蜜蜂と遠雷」「EPITAPH東京」他多数

関連記事

『工場』(小山田浩子)_書評という名の読書感想文

『工場』小山田 浩子 新潮文庫 2018年9月1日発行 工場 (新潮文庫) (帯に) 芥

記事を読む

『R.S.ヴィラセリョール』(乙川優三郎)_書評という名の読書感想文

『R.S.ヴィラセリョール』乙川 優三郎 新潮社 2017年3月30日発行 R.S.ヴィラセニ

記事を読む

『晩夏光』(池田久輝)_書評という名の読書感想文

『晩夏光』池田 久輝 ハルキ文庫 2018年7月18日第一刷 晩夏光 (ハルキ文庫) 香港。

記事を読む

『四とそれ以上の国』(いしいしんじ)_書評という名の読書感想文

『四とそれ以上の国』いしい しんじ 文春文庫 2012年4月10日第一刷 四とそれ以上の国 (

記事を読む

『ルパンの消息』(横山秀夫)_書評という名の読書感想文

『ルパンの消息』横山 秀夫 光文社文庫 2009年4月20日初版 ルパンの消息 (光文社文庫)

記事を読む

『ノボさん/小説 正岡子規と夏目漱石』(伊集院静)_書評という名の読書感想文

『ノボさん/小説 正岡子規と夏目漱石』(上巻)伊集院 静 講談社文庫 2016年1月15日第一刷

記事を読む

『邪魔』(奥田英朗)_書評という名の読書感想文

『邪魔』奥田 英朗 講談社 2001年4月1日第一刷 邪魔(上) (講談社文庫) &nb

記事を読む

『がん消滅の罠/完全寛解の謎』(岩木一麻)_書評という名の読書感想文

『がん消滅の罠/完全寛解の謎』岩木 一麻 宝島社 2017年1月26日第一刷 【2017年・第

記事を読む

『終の住処』(磯崎憲一郎)_書評という名の読書感想文

『終の住処』磯崎 憲一郎 新潮社 2009年7月25日発行 終の住処 (新潮文庫) 妻はそれ

記事を読む

『沈黙の町で』(奥田英朗)_書評という名の読書感想文

『沈黙の町で』奥田 英朗 朝日新聞出版 2013年2月28日第一刷 沈黙の町で &nbs

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

『父からの手紙』(小杉健治)_書評という名の読書感想文

『父からの手紙』小杉 健治 光文社文庫 2018年12月20日35刷

『悪人』(吉田修一)_書評という名の読書感想文

『悪人』吉田 修一 朝日文庫 2018年7月30日第一刷 悪人

『ニューカルマ』(新庄耕)_書評という名の読書感想文

『ニューカルマ』新庄 耕 集英社文庫 2019年1月25日第一刷

『自由なサメと人間たちの夢』(渡辺優)_書評という名の読書感想文

『自由なサメと人間たちの夢』渡辺 優 集英社文庫 2019年1月25

『私の恋人』(上田岳弘)_書評という名の読書感想文

『私の恋人』上田 岳弘 新潮文庫 2018年2月1日発行 私の

→もっと見る

  • 3 にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
PAGE TOP ↑