『小説 8番出口 Exit 8 』(川村元気)_書評という名の読書感想文

『小説 8番出口 Exit 8 』川村 元気 水鈴社 2025年8月8日 第1刷発行

全世界で大ヒット中の異変探し 無限ループゲームを実写映画化!

※この小説は、KOTAKE CREATE氏が制作したゲーム 「8番出口」 を原作として著者が書き下ろしたオリジナル作品です。物語が始まる前、まずこんな告知があります。(これは “宣伝“ です。話に出てくる正式なものではありません)

ご案内 Information 】

異変を見逃さないこと
Do not overlook any anomalies.

映画を先に楽しみたければ、すぐに引き返すこと
If yon would like experience the first,turn back immediatery.

小説を先に楽しみたければ、引き返さないこと
If yon would like to experience the novel first,do not turn back.

小説で明かされる秘密を、決して他人には言わないこと
Do not reveal the secret unveiled in the novel.

8番出口から外に出ること
Go out from Exit 8.

小説 『8番出口』 は、映画の監督と脚本を務めた川村元気氏による書き下ろし。

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地下通路という閉鎖的な空間のなかで、行くか引き返すかの無限の2択を繰り返すというゲームをもとに、驚嘆さえ覚える深みと広がりでその世界を解釈し物語を生み出した川村氏。人生観、死生観、現代人に共通する罪の意識を、読むもの観るものに深く突きつけます。

「グローバルで闘っていくためには、国籍やジェンダーや人種など、自らのアイデンティティを全部背負ったユニークな作品をつくらねばならない。では自分のアイデンティティは何かと考え、日本というゲーム大国でビデオゲーム世代として生まれて育ったこと、映画人としてずっと携わってきたアニメーション映画の表現、小説家としてのストーリーテリングとテーマ性、この全キャリア・全得意技を投入してみようとチャレンジしました。結果、カンヌ映画祭においても、よく物語のないゲームからあのような物語を創出した、と驚かれ、同時に面白がってもらえました」

映画監督業と並行して執筆された小説は、映画では表現しえない主人公たちの進行形の頭の中、心の動きがすべて描かれ、更には、映画ではカットされたいくつかの 【異変】 も小説で読むことが出来る、双子のような作品です。

そして、8月29日(金) には、実写映画 『8番出口』 が全国東宝系で公開されます。主演を務めるのは二宮和也氏。今年のカンヌ国際映画祭では、オフィシャルセレクションに選出され 「ミッドナイト・スクリーニング部門」 で上映されました。日本での公開に先駆け世界で注目の作品となり、既にアジアやヨーロッパの30以上の国と地域で上映が決定しています。

小説だけでも楽しめ、更に映画を観るとエピソードの裏付けを確認するために再び小説を手に取りたくなる、映画と小説でもループに迷い込むこと必至の極上エンターテイメント作品! (水鈴社)

☆主人公が迷い込んだ地下通路にあった看板には、じつはこう書いてあります。

ご案内 Information

異変を見逃さないこと
Do not overlook any anomalies.

異変を見つけたら、すぐに引き返すこと
If yon find an anomaly,turn back immediatery.

異変が見つからなかったら、引き返さないこと
If yon do not find any anomalies,do not turn back.

8番出口から外に出ること
Go out from Exit 8.

要は - 、

異変を見つける。
異変を見つけたら、引き返す。
異変が見つからなかったら、前に進む。

それを繰り返せば、1から2、2から3へと、数字がひとつずつ上がっていって、やがて8番出口から外に出られる。

ということです。正しいか否かはわかりませんが、どうやら他に外へ出る手段はなさそうに思えます。

この本を読んでみてください係数 80/100

◆川村 元気
1979年横浜生まれ。
上智大学文学部新聞学科卒業。小説家の他に、映画プロデューサー、絵本作家。

作品 映画「電車男」「告白」「悪人」「モテキ」「君の名は。」「怒り」等を制作。著作「世界から猫が消えたなら」「四月になれば彼女は」「仕事。」「億男」「百花」絵本「ティニーふうせんいぬのものがたり」「ムーム」「理系」など

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