『赤へ』(井上荒野)_書評という名の読書感想文

『赤へ』井上 荒野 祥伝社 2016年6月20日初版 ふいに思い知る。すぐそこにあることに。時に静かに、時に声高に - 。 「死」を巡って炙り出される人間の“ほんとう”  直木賞作家が描く「死」を巡

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『雪の鉄樹』(遠田潤子)_書評という名の読書感想文

『雪の鉄樹』遠田 潤子 光文社文庫 2016年4月20日初版 母は失踪。女の出入りが激しい「たらしの家」で祖父と父に育てられた庭師の雅雪は、両親を失った少年、遼平の世話をしてきた。しかし遼平の祖母は

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『風葬』(桜木紫乃)_書評という名の読書感想文

『風葬』桜木 紫乃 文春文庫 2016年12月10日第一刷 釧路で書道教室を営む夏紀は、認知症の母が呟いた、耳慣れない地名を新聞の短歌の中に見つける。父親を知らぬ自分の出生と関わりがあるのではと、短

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『マチネの終わりに』(平野啓一郎)_書評という名の読書感想文

『マチネの終わりに』平野 啓一郎 朝日新聞出版 2016年4月15日第一刷 物語は、中年にさしかかった天才的クラシック・ギタリスト、蒔野聡史(38)とフランスのRFP通信社で働く国際的ジャーナリス

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『静かな炎天』(若竹七海)_書評という名の読書感想文

『静かな炎天』若竹 七海 文春文庫 2016年8月10日第一刷 ひき逃げで息子に重傷を負わせた男の素行調査。疎遠になっている従妹の消息。依頼が順調に解決する真夏の日。晶はある疑問を抱く(「静かな炎天

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『イヤミス短篇集』(真梨幸子)_書評という名の読書感想文

『イヤミス短篇集』真梨 幸子 講談社文庫 2016年11月15日第一刷 小学生の頃のクラスメイトからかかってきた一本の電話。「覚えている? 会おうって約束したこと」。その声から蘇る、憧れだった美少女

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『四とそれ以上の国』(いしいしんじ)_書評という名の読書感想文

『四とそれ以上の国』いしい しんじ 文春文庫 2012年4月10日第一刷 高松の親戚にひきとられたきょうだいの一人が人形浄瑠璃に魅せられる。塩祭りの夜にきょうだいたちに何かが起こる。(「塩」)列車の

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『あひる』(今村夏子)_書評という名の読書感想文

『あひる』今村 夏子 書肆侃侃房 2016年11月21日第一刷 あひるを飼うことになった家族と学校帰りに集まってくる子供たち。一瞬幸せな日常の危うさが描かれた「あひる」。おばあちゃんと孫たち、近所の

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『問いのない答え』(長嶋有)_書評という名の読書感想文

『問いのない答え』長嶋 有 文春文庫 2016年7月10日第一刷 何をしていましたか? ツイッターに投げられた質問に思い思いの答えを返す人たち。問いの全文が知らされるのは答えが出揃ってから - 小説

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『幻年時代』(坂口恭平)_書評という名の読書感想文

『幻年時代』坂口 恭平 幻冬舎文庫 2016年12月10日初版 4才の春。電電公社の巨大団地を出て初めて幼稚園に向かった。なんの変哲もないこの400mの道行きは、自由を獲得するための冒険のはじまりだ

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『薄闇シルエット』(角田光代)_書評という名の読書感想文

『薄闇シルエット』角田 光代 角川文庫 2009年6月25日初版 「結婚してやる。ちゃんとしてやんなきゃな」と恋人に得意げに言われ、ハナは「なんかつまんねえ」と反発する。共同経営する下北沢の古着屋で

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『寝ても覚めても』(柴崎友香)_書評という名の読書感想文

『寝ても覚めても』柴崎 友香 河出文庫 2014年5月20日初版 謎の男・麦(ばく)に出会いたちまち恋に落ちた朝子。だが彼はほどなく姿を消す。三年後、東京に引っ越しした朝子は、麦に生き写しの男と出会

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『櫛挽道守(くしひきちもり)』(木内昇)_書評という名の読書感想文

『櫛挽道守(くしひきちもり)』木内 昇 集英社文庫 2016年11月25日第一刷 幕末の木曽山中。神業と呼ばれるほどの腕を持つ父に憧れ、櫛挽職人を目指す登瀬。しかし女は嫁して子をなし、家を守ることが

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『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』(尾形真理子)_書評という名の読書感想文

『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』尾形 真理子 幻冬舎文庫 2014年2月10日初版 年下に片思いする文系女子、不倫に悩む美容マニア、元彼の披露宴スピーチを頼まれる化粧品会社勤務のOL・・

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『赤頭巾ちゃん気をつけて』(庄司薫)_書評という名の読書感想文

『赤頭巾ちゃん気をつけて』庄司 薫 中公文庫 1995年11月18日初版 女の子にもマケズ、ゲバルトにもマケズ、男の子いかに生くべきか。東大入試を中止に追込んだ既成秩序の崩壊と大衆社会化の中で、さま

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『メイド・イン京都』(藤岡陽子)_書評という名の読書感想文

『メイド・イン京都』藤岡 陽子 朝日文庫 2024年4月30日 第1

『あいにくあんたのためじゃない』(柚木麻子)_書評という名の読書感想文

『あいにくあんたのためじゃない』柚木 麻子 新潮社 2024年3月2

『執着者』(櫛木理宇)_書評という名の読書感想文

『執着者』櫛木 理宇 創元推理文庫 2024年1月12日 初版 

『オーブランの少女』(深緑野分)_書評という名の読書感想文

『オーブランの少女』深緑 野分 創元推理文庫 2019年6月21日

『揺籠のアディポクル』(市川憂人)_書評という名の読書感想文

『揺籠のアディポクル』市川 憂人 講談社文庫 2024年3月15日

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